【諸刃の剣どころか…】アルコールそのものはストレス解消においては逆効果です!

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どうもみなさんこんにちは。自他共に認める酒好き、ツカダです。

 

お酒には「緊張をほぐしリラックスさせる効果」や、「心を開く手助けをする効果」などなど、良い効果がたくさんあるのはみなさんもご存知でしょう。

 

しかし、アルコールの酩酊効果から、「嫌なことを忘れるための道具」という認識をしている、あるいは実際にそういった使い方をしている人もいると思います。実際、僕も時折嫌なことを忘れるためにお酒をバカ飲みすることもあったり。

 

しかし残念なことに、アルコール「そのもの」には、ストレスを解消する効果は薄めです。

それどころか、「嫌な記憶を定着させてしまう」といった効果もあると、大学教授による実験で判明しています。

つまり、アルコールで嫌なことから目を逸らしてストレスを解消しようとするのは「逆効果」です!

 

今回は、なぜアルコールがストレス解消には逆効果なのか、そんな話をしていきます。

 

ラットへの恐怖実験で判明した「嫌な記憶を定着させる」効果

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2008年、東京大学の薬学研究者、松本則夫さんらのチームが、実験用ラットを用いてとある実験をしました。

 

その実験は、ラットに電気を流し恐怖を与え、半分のラットには食塩水を注入、もう半分のラットにはエタノールを注入するというものです。

 

するとどうでしょう、同じ電気によって同じ恐怖を受けたのにも関わらず、恐怖に立ち直るまで、以下のように大きな幅がありました。

 

食塩水を注入したラット=数日で恐怖から立ち直る。

エタノールを注入したラット=平均で2週間は恐怖で動けなかった。

 

あくまでラットでの実験ではありますが、この結果から、アルコールには「嫌な記憶をより深く定着させてしまう効果」があると考えられるのです。

 

寝酒厳禁!睡眠の質が下がるのを舐めてはいけません!

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嫌な記憶が定着してしまう、そんな効果のあるアルコールですが、もう少し考えたいのが「直接的な効果」ではなく「間接的な効果」

 

みなさんは、「寝酒はよくない」といった話を聞いたことがあるでしょうか。端的に言えば、眠りに入りやすくはなるけれど、実は睡眠の質が下がってしまうというもの。

 

早めに起きてしまったり、一番脳が休憩できる深い睡眠のゾーンが減少してしまったりと、寝酒は睡眠の質に大きな影響を与えます。

 

睡眠の質が落ちるというのは、実はストレスの観点から見るととてもマイナスな要素です。

 

睡眠には「脳の休息」や「疲労の回復」などの役割があります。つまり、アルコールで睡眠の質が下がってしまうと、作業効率が下がったり、イラつくことが増えたりすることにつながるのです。純粋に疲れが取れず、それによるストレスが溜まってしまうでしょう。

 

さらに、自責感情の強いタイプの人であれば、「作業が捗らない自分」「すぐにイラついてしまう自分」に対してストレスを感じるようになるかもしれません。そしてそのストレスで夜寝付けなくなり、また寝酒をしてしまう。

 

その上、寝酒の習慣化には恐ろしい側面があります。寝酒を始めたばかりの頃は少ない量のアルコールでも睡眠に入れるようになりますが、それが習慣化すると、アルコールに耐性が付いてしまいより多くのアルコールが必要になったり、最終的にはアルコールが無ければ寝れないといった状態にもなります。

 

アルコールそのものが持つ「嫌な記憶を定着させる効果」のような直接的な効果のみならず、アルコールが睡眠にもたらす悪影響というのも、ストレス解消の側面から考えたら見逃せないポイントでしょう。

 

二日酔いが誘発するストレス

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「Elite Daily」という、海外のメディアサイトをご存知でしょうか。月間訪問者数が4000万を越え、海外の若者に大人気のメディアサイトです。そこで、アメリカのデジタルマーケティング会社のCEO、Jason Parksさんが、「週末の習慣」について語っていました。

 

その中で彼は、「金曜夜の深酒は避けるべき」と述べています。というのも、二日酔いによるモチベーションや作業効率の低下が、貴重な週末の時間を奪ってしまうからとのこと。

 

アメリカでは、二日酔いによる仕事のミスや作業効率の低下が、年間1480億ドルの損失を起こしていると計算されています。日本円にすると約14兆円。会社員一人に計算しなおしたら年間2000ドル(日本円にして20万円!)の損失になります。

さらに、血中のアルコール濃度がなくなっていても、二日酔いの影響で事故に遭うリスクが高まるとも言われています。

 

仕事の効率はもちろん、週末の貴重な時間も潰してしまう二日酔い。もちろん、これが大きなストレスを招くのは言うまでもありません。

 

残念ながら、お酒そのものはストレス解消に向きません

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タラモアデュー滑らかで美味しいですよね

 

こういった点から、お酒そのものにはストレス解消の効果が薄いと考えられます。むしろ、嫌な記憶を定着させてしまう効果や、睡眠の質を下げる効果、二日酔いによるストレスなどを鑑みると、ストレス解消には逆効果といえるでしょう。

 

しかし、僕は何もお酒を悪者にするつもりはありません。

 

飲み会を開く目的が「愚痴の話合い」ではなく「面白い話をする場」になれば、嫌な記憶が定着する効果に悩まされることもなくなります。それどころか、楽しい記憶で嫌な記憶から目を逸らせるでしょう。

 

確かにアルコールそのものはストレス解消という観点から見ればマイナスかもしれません。しかし、アルコールのコミュニケーションを円滑にしてくれる効果はプラスの効果をもたらしてくれます。

 

僕自身もそうですが、みなさんもアルコールとの付き合い方を考え直せば、ストレスの解消にも繋がるかもしれませんね。

 

それではまた。